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2006年6月26日 (月)

「小さな机展」から

7月15日からの「小さな机展」は総数20数点を出品します。
その中からちょっと気になったものを。

黒い机
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古民具といえば分厚くて、真っ黒のトロトロで
ちょっと野暮ったいというイメージですが、
形の選び方やコーディネートでモダンに活かせますね。
「小さな机」展ではこれが真っ黒ナンバーワン。
節穴の修理がありますが形状もシンプル。
初荷(うぶに)でこの手はなかなか出て来ませんね。

白い机
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寺院古材のような杢目の浮き上がった杉材です。
漆も柿渋もなくおそらく
時代の経緯で剥げてしまったのでしょうか。
黒い古民具に見なれているせいか
生気の抜けた乾いた雰囲気がとても新鮮です。
仏教小品とは仰々しいのですが
演出次第でクールに決まりそうですね。

父親からの机
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とても可愛らしい机です。
天板裏の墨書きによると、
父親が娘に作ったか、作らせたのものでしょうか。
「おと〜さ〜ん…」山の向こうから聞こえて来そうです。
四国から出ました。
次の時代へ大切に伝えて行きたい思いが強くなります。


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2006年6月21日 (水)

法師温泉

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群馬の法師温泉に行って来ました。
当日朝の東京はどしゃぶりの雨でしたが
到着のころには雨もあがり日ざしも出て来ました。
こちらは歴史も古く、品格のある旅籠のイメージ。
お風呂も明治の文人好みといった感じでしょうか。
法師川の上流つき当たりにあり、
まわりは自然豊かでこの季節はまさに青嵐。
素晴らしい温泉です。
山はエゾハルゼミがにぎやかで、目の前の清流では
カジカがきれいな声でかけ合いをしていました。
www.houshi-onsen.jp
Photo_42 法師温泉のエゾハルゼミ

早速、宿のまわりを散策してみました。
といっても食べられるものを探してしまう癖があり
我ながら浅ましいなと思います。
ここは標高800mのところですが、
山菜はすでに伸びきった姿。
でも生き生きしているので写真に撮りました。
(残念ながらここでは採集禁止です。)
ザルの写真はふもとで手に入れたものです。

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山ウド
香り、歯ごたえは山のものには叶いません。
これの味噌漬けで五合(酒)はいけます。


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ワラビ
ヌルヌルのおひたしは大好きです。
私が育った所では太さが親指ぐらいあり
当時1キロ100円で売れたので毎日、登校前に採りまくり
念願のギター を手に入れた!


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ウルイ(オオバギボウシ)
ヌルヌル、シャキシャキのおひたしが最高です。
酢味噌も合います。


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コゴミ(クサソテツ)
若いクルクルの時を茹でてマヨネーズで和えたり、味噌汁の具に。


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イタドリ(スカンポ)
町にもあるので山菜とは言えないですね。
小さい頃、酸っぱいのでかじりました。
中野坂上の落合さんの店「豆柿」の
マヨネーズ(生クリーム?)和えは絶品。


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ネマガリタケ(チシマザサ、姫タケ、ササタケ)
山菜採りの遭難死No.1です。
ラジオを木にぶら下げて、聞こえる範囲で採ると迷わない。
ネマガリタケの籠やザルは粘りがあって丈夫。
写真のザルもこれです。
皮ごと焼いて、味噌をつけて食べるのが最高です。


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タラ(タラの芽)
何といっても天ぷらです。芽は全部採ると枯れやすくなるので
1番芽までが山のマナー。


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山茶碗と山の幸

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平安から鎌倉ぐらい古いもので
容易く手にはいるものは
山茶碗ぐらいではないでしょうか。
コレクションしているわけではないのですが
大好きなのでどんどん増えてしまいました。
山歩きや魚釣りが好きなせいか、
器の表情に山肌や渓谷、岩清水や滝といった
自然界の景色を垣間見てしまいます。

写真奥左から:渥美天場、瀬戸系天場
中左から:常滑2番目、常滑天場、常滑2番目平皿
手前左から:美濃系天場、常滑天場

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山から出た器に、山で採れた食材を合わせて
野趣ある酒宴を楽しみました。
温泉の帰りに手に入れた山菜ですが、
山の草や木の葉の味は、
畑作物とは違った豊かな味です。

写真奥左から:ワラビのおひたし、山ブキの煮付け、ウルイの酢みそ和え、山ウドのみそ漬け
奥石の上:山女魚の塩焼き
左石の上:蝗の佃煮、ミズの煮付け

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2006年6月10日 (土)

涼しい酒器

夏の酒の器は、キンキンに冷やしておけば
器の表面に汗をかいて、冷たくておいしいので、
じつは何でも良いのです。
見た目の印象では、やはり涼し気なガラス器や金属器でしょうか。
名品ではなくても、ひと味違った酒器選びも楽しいのでは…

デカンタや徳利など
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左から1.ブリキの燗付け:銅や錫(すず)のものは良く見るがブリキは初見。
下手に見えるが縁の真鍮巻きやキリッとした口の作りは熟練仕事。
鉄板も厚い。錆を落として漆を拭いたらたいそう使い良くなりました。
(明治〜大正)
2.宙吹きガラス徳利:庶民的なもので割れ易いのが難点、
倒しただけで口が欠けます。今までに2本ほどだめにしました。
そのうち値が上がるのでは。(明治〜大正)
3.李朝白磁徳利:もとは油徳利、ひとり酒用にぴったり(李朝後期)
4.オランダワインボトル:アムステルダムの地下鉄工事で出たものでこの形は珍しい。
デカンタ代わりに、テーブルが引き締まります。(18世紀)

盃やぐい呑みなど
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左から1.渦巻き文盃:宙吹きで高台付き、乳白の渦巻きが風趣。
いくぶん金属音がするので江戸ガラスの範疇か。(明治)
2.江戸切子盃:鉛ガラスを型吹きのあと研摩して切子を加える。(江戸後期)
3.ステムグラス:イギリスのブリストル地方で盛んに作られた濃いブルーのガラス。
宙吹きでポンテ趾があるが本家は完成度が高い(19世紀)
4.把手付ピューター盃:古いオランダのもの。錫は重く冷たい。(19世紀)
5.型吹きコップ:フランスのものでじつは教会で蝋を入れて火を灯す道具。
そば猪口に形が似ていてトロッとして気泡があり分厚い。(19世紀後期)

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2006年6月 1日 (木)

鉄のもの1 茶托

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鉄の茶托にはじめて出会ったのは20代のころ目白でした。
甲冑師が鎚打った鍛鉄で、しっとりとしていて品格があり
自分には高額でしたが、悩んだすえ手に入れました。
それから、これにどんな茶碗が合うか思案し
そのころ勝手に骨董の師と思っていた秦秀雄の本のなかに
ロクロ目のある初期伊万里の煎茶碗を見つけ、
これだと思い、ずいぶんと探しました。
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ところが、しばらくして他の品ものが欲しくなり
茶托を手ばなしてしまいました。
何年か経って、ようやくほぼ同じ初期伊万里の煎茶碗を
見つけましたが、それも手元から離れてしまい
結局、お互い出合うことはありませんでした。

写真の茶托は残念ながら鋳物です。
風合いが違うのですが鉄味には変わりなく、使えば使うほど古格が出てきます。
やはり、ロクロ目のある初期伊万里の煎茶碗がいいと思いますが、
若い作家さんの粉引や白磁のものもピッタリだと思います。
(たとえば北嶋さんwww7.plala.or.jp/manpeigama/)

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