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2008年11月29日 (土)

信楽鳶口小壷

Sigara1_2 Sigara2 Sagara4
信楽鳶口小壷 南北朝 胴径16cm 高さ14.3cm

古い信楽が欲しいと思っていたがこれは心が動いた。
ボリュームのあるボディに力強い窯印(呪除印)。
N字に折返した小さな口。
鳶口の壷は他の古窯にはあるが信楽には珍しい。
地肌は淡いがカチッと焼き締まり
割れ口から白い土が見える。

元々須恵から壷に変わる常滑や渥美など経塚壷が好きだ。
修験道や密教の宗教的に結びついた姿に強い憧れがある。
一方信楽は戦国に生きた民のエネルギーを匂わせる。
律令制が崩壊して地方の固有の文化のなかで生まれた形。
これも枯淡で静寂を保ちながらたくましさがある。

気に入ると話が長くなる。
そんなことより敷板を選んだり花を探しに行きたい。
Sigara3
わが家の一番咲き(白侘助)
(売約済)

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2008年11月23日 (日)

李朝分院白磁丸壷

Hakuji1
交換会でひと際目をひいた。
他にも李朝がたくさんあったがゆるいフォルムに見えた。
となりにいた若者も気になるらしく
お互い成り行きを見守っていたが
結局その若者が競り落とした。瑕がなければ大店のもの。
その後、不思議な縁で当店にやって来た。
喜んで譲り受けた。
店に置くと至極目立つ。まわりの白磁がノイズに感じた。
水色の薄い釉薬から白が冴える。
キリッとした薄い作りなのにどこか親しみがある。
底まわりの染みが雲の様にも見え、
さらに幻想的に浮かんだ陽か目のような景色が印象深い。
径15cm 高さ13cm(売約済/小机も売約済)


Hahujib Hakujib3 Hakujiup 

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11月web骨董市

穏やかな小春日和が続いております。
椿の蕾も膨らんでまいりました。
11月のweb骨董市です。気になるものがございましたら
メール、電話、ファクシミリでお問い合わせください。

Butu
1.仏足残欠 鎌倉前期 5.6cm×8cm 高さ4.5cm
かわいらしい仏像の足です。
目の詰んだ材を指の節、爪まで削り込んでいます。
鎌倉彫刻のリアリズムですね。
知り合いの業者に頼み込んで譲ってもらったもの。
カーブのある古材も台にピッタリです。
(売約済)


Narae
2.奈良絵 江戸初期 
額36.3cm×43.8cm  本紙19cm×32.2cm
室町末期から江戸にかけて
奈良の絵仏師によって作られた絵草紙(奈良絵本)のこと。
これは源氏絵図と思われますが、
どのシーンか不勉強で分かりません。
御簾越しの姫君と源氏。恋慕の儚さが伝わる絵です。
破れがありますが鑑賞には差し支えないです。
(売約済)

Muga1
3.平佐焼マグカップ 薩摩 幕末 
径7.9cm 高さ7.9cm 
知る人ぞ知るロシヤ向けの輸出用のマグです。
10年くらい前にデットストックが出て話題になったのですが
見なくなりました。
作りが荒く少し釉薬がちぢれていますが瑕はなし。
敬愛する仏教美術店の主人もこれでコーヒーを飲んでいました。
以前は高かったですね。未使用 
(売約済)

Mug1
4.平佐焼マグカップ 薩摩 幕末 
径8.2cm 高さ8.3cm 
上と同じ未使用。上がりが酸化っぽく赤みがあり
茶碗の御本のようです。
(売約済)


Madara1
5.斑唐津大皿陶片 桃山 15cm×28cm 高さ10cm
おそらく岸岳の大川原窯でしょうがこの大きさにビックリです。
釉の溜ったところが青白く斑になるのが特徴ですが
この窯の出土物は貴重です。
外にへたっているので使えませんが
立てることができるので鑑賞に。
(売約済)

Sekibu
6.五輪塔石仏 室町 12.3cm×高さ21cm 厚み6cm
珍しい双塔のレリーフです。
関東産とのこと。安山岩系の荒く黒い石。
原型はどのような形か分かりませんが
割れ口が古いので最近形を整えたものではないと思います。
(売約済)


Isiza1
7.美濃大皿(初期石皿?) 
江戸前期 径27cm 高さ7.3cm
珍品です。美濃だと思いますが何処の所産か分かりません。
形は絵のある小型の石皿のタイプで長石混じりの失透釉。
鳥と思われる絵唐津のような素朴な鉄絵が目を惹きます。
高台削りは右廻りです。黄色い土の晩期の織部大皿と比べてみました。
笠原と瀬戸石皿の中間的なものでは、との声も。
研究に、そして食卓に。
(売約済)


Sue
8.須恵提瓶 6〜7世紀 
口径7cm 高さ13.5cm 厚み7cm
かわいいサイズの提瓶です。
カンナの削り文様が素敵です。
掛け花用に紐と銅の落としが付きます。
(売約済)


Kotubo
9.李朝白磁小壷 李朝初期 
口径2.7cm 胴径7.5cm 高さ5cm
白磁といっても堅手と中間くらい。茶入れに好適な器形。
カセはありません。
(売約済)


Hida1
10.瀬戸ひだ皿(手塩皿)5枚 江戸 
径6.7〜7cm 高さ1.7cm
最小のひだ皿で上がりが良く珍しく無瑕。
塩を盛る皿で箸置きも素敵です。
白身の魚や蛸は塩が一番。良質天然モノに限りますが。
(売約済)

Horo1
11.ホーロー八角皿 フランス 24cm×33.5cm 
勝見氏の新書「そう、これも骨董なのです。」に
出ているものと同タイプ。八角は珍しいです。
所々欠けて黒く剥き出しになっていますが
かえって白を引き締めています。
当ホームページの「食卓の器」にも載せています。
(売約済)


今回は少ないのですが珍しいものも多いと思います。
お問い合わせは
メール、お電話、ファックシミリでお願いいたします。
店主 拝

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2008年11月15日 (土)

炻器(せっき) / ストーンウェアが面白い

炻器(せっき)とは馴染みのない名称だが
土が細かく、磁器のように焼き締まり
釉薬を掛けず水を通さない陶器のことで
世界各地で焼かれている。中国の朱泥や紫泥、
ドイツではライン川のストーンウェア、
邦焼では備前や万古がある。

さらに南蛮焼と言われている沖縄の荒焼(アラヤチ)や
種子島の能野(ヨキノ)焼も知られた炻器だ。
この南蛮系のものはじつは不勉強で土の区別がつかない。
「備前焼のよう」と形容され備前焼の影に隠れて
しまっているが歴然とした時代のあるネイティブな焼物だ。
雅味のあるものもたくさんある。
酒器としてもなかなかだ。


Yokino1 Yokino2 Yokino3
能野焼 江戸 口径3.9cm  胴径9cm 高16cm
最近のお気に入りはこれ。前所有者は能野焼とのこと。
土味は壷屋よりネットリ感がなく堅く締まる。
口作りも薄く、胴や高台脇も(ヘラ)カンナで整え精作だ。
すでに酒器として愛蔵してようで風格が備わっている。(売約済)

Tuboya1 Tuboya2_2
壷屋焼 江戸  口径5.3cm  胴径9.1cm 高14.3cm
当店「気張らない酒器展」で出品したもの。
壷屋アラヤチの徳利ではNo.1と思っている。
何と言っても刀瑕のような窯印がいい。
(売約済)


Timaki Timaki2
南蛮焼 産地不詳   胴径10.5cm 高12.5cm
南蛮の代表、通称「チマキ」。
でも、これはどう見ても里芋。ずんぐり可愛い。
古くから茶方に珍重され掛け花にされた。
産地は中国南部や安南、スワンカロークとも言われている。
酒席に濁酒(どぶろく)を入れてウケでも狙おうかな。
(売約済)


Stoneshugo
ドイツ炻器STEINZEUG(ストーンウェア) 15〜19世紀
こんなに集まってしまった。
ライン川ケルン周辺で作られた塩釉陶器。
ピーテル・ブリューゲルの絵にもこの器が出て来ます。
ねっとり系の土で青備前のような焼き上がりが多い。


Stonew1 Stonew2 Stonew3_2
ストーンウェア ドイツ 18〜19世紀 胴径8.5cm 高25.5cm
これ、好事家には琴線に触れる肌です。
何処かで見ような火襷に黄胡麻。陶器のワインボトル。

以上「炻器コレクション」。
まだまだ安くて面白そうなものがありそうです。
ビゼンなんて目じゃありません。

001123
購入いただいたお客様より写真が送られてきました。
小菊が秋らしく素敵ですね。
ありがとうございました。(店主)

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2008年11月 6日 (木)

うれしい盃・・・鶏龍山鉄絵盃・無地唐津盃

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Keiryuf Keiryuhako
鶏龍山鉄絵盃 李朝初期  径11cm 高さ4.8cm

化粧土の地に蔓が軽妙に描かれ
高台は出べそのように小さい。
紛れもなく忠清南道広州産だ。
鶏龍山の絵のある盃は今まで見た事がなかった。
見込みのまん中に白い砂の目跡があるので
重ね焼きをしている。
しかし、なぜか見込みに化粧土や絵がない。
もしかして蓋ではないだろうか。
でも茶碗も絵は外側だけだ。
というわけで見込みは酒を注いでも
目跡があるだけであまり面白くない。
飲み干した時に差向いの相手に絵がチラリと見えるのである。
うれしい盃だがもどかしい。(売約済)


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無地唐津盃 桃山〜江戸初 径7.1cm 高さ4.4cm

白い砂気のある土にピンホールのある柔らかい長石釉。
高台は珍しく丁寧なつくり。
碁笥底に畳付きが平らでシャープだ。
口まわりは玉縁のように小さく折れる。
瑕は上の方なのでうれしい。
箱には藤ノ川内とあり
以前そっくりの盃を持っていたがそれは市ノ瀬高麗神だった。
でも土からするとやはり藤ノ川内か。
しばらく使われていない。
数杯ためしたが堅い焼きなのにすぐにトロトロになった。
これは近いうち面白くなるぞと期待が膨らむ。(売約済)

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うれしい茶碗・・・絵唐津草文茶碗・李朝三島茶碗

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絵唐津草文茶碗 桃山〜江戸初  径12.2cm 高さ6.8cm

唐津好きなら誰もが知ってる草文。
焼き上がりも良く発色も濃い。
もちろん掘りの手で歪みや瑕もある。
簡素な3本の線だけで植物を表したこの絵は
阿房谷が有名だが調べてみたら他窯にもある。
これも阿房谷と思ったが道園かもしれない。
茶碗を回して眺めていると面白いことに気がついた。
細めの3本の草があり次に太めのそれ、
最後がクルンと右曲がりの1本だけだ。
はじめに描いた3本に接近するので2本描くのをやめている。
無作為のようできちんと間を気にしている。
唐津好きの知人に見せたら
回しながらこの最後の一本がいい、と。
同じ感にうれしかった。明るく健康的な碗だ。
(売約済)

Misima1 Misima2 Misima3
Misimahako2 Misimanegoro
李朝三島茶碗 李朝初期  径17cm 高さ6.9cm

清々しい三島の茶碗だ。
作行は薄く朝顔型に開きろくろ目の穏やかなうねりがある。
見込は白泥に隠れそうな暦文様。
裏は釘で引っ掻いたような凹凸感のある刷毛目。
優しいイメージのボディだが高台は力強く削りこんでいる。
三島や刷毛目の数は多い。碗相も様々。
ただ名碗を目指そうとすると気が滅入る
背伸びせず素直な碗で長く楽しめたらいいなと思う。
(売約済)

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